2009/12/25

聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝

今日はクリスマス。
せっかくなので、仏像の話でもしようと思います。

結構前ですが、
上野の森美術館に『聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝』展に行ってきました。

チベット密教の仏像を中心に、チベットの文化が紹介されている展示会。
仏像というと、日本では穏やかと言うか、平穏なイメージを持っている人が多いと思いますが、
チベット仏は全然違う!!!!
まず、上の写真みたいな、男の仏と女の仏が抱き合ってる仏像が多数。
日本じゃなかなかないよね。(あ、道祖神があるか。)
ただ抱き合ってるんじゃないよ。
「これ、絶対入ってるよね。(©みうらじゅん)」と思って、しゃがんで確認してみると、ちゃんと挿入されてます。
↓これは上のを違う角度から撮った写真。


他にもカッコいい仏が満載でした。
こんな手伸ばしてる仏はなかなかいない。


脳みそ入りの頭蓋骨を持って、頭蓋骨で出来たアクセサリーを身につけてる仏。


中でも、目玉の展示とも思われる「千手千眼十一面観世音菩薩」が凄い。

千手観音といっても、日本では腕が42本のが大多数で、ホントに手が千本ある仏像は数少ないんですが、
ここに展示してあった仏はちゃんと腕が千本。
もしディアゴスティーニが「週刊千手千眼十一面観世音菩薩」っていうのを出したら、
完成までにどれくらいかかるんだろう、、、、。

飛び出せ!科学くんみたいな着ぐるみ(?)も。祭祀に使われてるらしい。


ただ、この展示会、中国がチベットを侵略して強奪した仏像を展示しているという事で、
反対運動・抗議活動も起こってるみたいで、美術館の外で抗議している人がいた。
確かに、仏像は信仰の対象という観点では、お堂になければイケないものだし、
展示会でも一部の情報が欠けてるなぁと思った箇所もあった。
でも、こういう展示会がなければ、普段見ることのできない素晴らしい美術品を見る機会はないし、難しい問題だな。と。
中国は否定してるんだろうけど、何万人ものチベット人が虐殺され、膨大な数の寺院が破壊され、
書物や文化財の大半が焼かれたというのは現実なんだと思う。
そこに関しては声を大にして抗議していかなければならないと思います。
でも、ただ中国が嫌いってだけでFree Tibetを言ってる人(「敵の敵は味方」みたいな)は正直どうかと思うし、
「人権!人権!」って声高に言ってる人がチベットについてだんまり決め込んでるのも何だかおかしいな。とか考えたり。
ひとつ言えることは、国や主義主張関係なく、虐殺行為は絶対に許される行為ではないということ。
今後、このようなことが起こらないように、みんなで真剣に考えないとね。

チベットと言って忘れちゃいけないのがBeastie Boys。
MCAは最近も癌の治療のためにチベットに行ったらしい
1994年のビデオ『SABOTAGE』の後半部分がYouTubeに落ちてましたよ。



1/11までらしいので、興味のある人はいろんな意見を参考にした上で、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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